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輸入商材|米材広葉樹の基礎知識!単位と品質等級

 2021.02.09

オムニツダの主力商品の一つとして米材広葉樹があります。
米材広葉樹はウォールナット、アメリカンチェリー、ホワイトアッシュ、
ホワイトオーク、レッドオーク、イエローポプラなど多岐に渡ります。
この米材広葉樹においては、押さえておきたいポイントが2つあります!

この記事では以下の内容にて構成されております

1、木材の材積計算の単位
2、米材広葉樹のグレーディング

1、木材の材積計算の単位

木材の材積を表す際、日本では主にメートル方(立方メートル)が採用されておりますが、
北米材ではヤードポンド法(ボードフィート)が採用されております。
ボードフィートとは?
「厚/1インチ × 幅/1フィート × 長/1フィート」 を1BF(ボードフィート)と規定した単位です。

1BFは、0.00236m3ほどになります。(25.4mm × 304.8mm × 304.8mm = 0.00236m3の計算)
Mは1,000を表しますので、1MBF=約2.36m3となります。

もしBFボードフィートをm3立法メートルに直したい、そんなときはBFを424で割ってください!
1/0.00236 = 0.424 となりますので、 1m3 = 424BF(0.424MBF)と計算ができます。

ポイント1:1MBF = 2.36m3
ポイント2:1m3 = 0.424MBF

このポイントを押さえていただくと現地と話しても困らないのではと思います。

2、米材広葉樹のグレーディング

木材のお問合せをいただき、品質をご説明する際、品質はFASですとお話しすることが良くあります。
米材広葉樹を普段よりお使いいただく皆様にはよく耳にする等級グレードなのですが、
初めてお使いいただく方にはなじみのないグレードと思います。
木材のグレーディング、等級について概要をご説明いたします。

FASやNo.1コモンなどのグレードは米材広葉樹で広く知られているグレーディングの品質を表しています。
米材広葉樹の製材品は、NHLA(全米広葉樹製材協会)によって、独自のグレード(等級)が定められており、
主なグレードは以下のように規定されています!

米材広葉樹ではざっくり以下のことが規定されています
・各等級の最小の商品サイズ
・クリア材(米材規定上での無欠点扱い材)としてカウントする最小寸法
・製品1枚に対する上記クリア材の歩留まり

簡単に言うならば、米材広葉樹では規定されている無欠点の板が
どれだけ取れるかを基準としてグレーディング等級が決められています。

全米広葉樹製材協会によるグレーディング等級の規定一例

◆ 等級:FAS(First and Second)
  板寸:6インチ×8フィート以上
クリア材:4インチ×5フィート or 3インチ×7フィート以上
歩留まり:83.33%以上がクリア必要(両面)

◆ 等級:FAS  1Face
板寸:6インチ×8フィート以上
クリア材:片面についてはFASと同様規定
もう片面についてはNo.1 コモンの規定を満たす者
歩留まり:83.33%(6分の5)以上 がクリア必要(片面)
66.66%(3分の2))以上がクリア必要(他方面)

◆ 等級:セレクト(Select and Better)
板寸:4インチ×6フィート以上
クリア材:基本FAS 1Face と同様ですが、
板の最小寸法が上記のもの
歩留まり:83.33%(6分の5)以上がクリア必要(片面)
もう片面はNo.1 コモンの規定を満たすもの

◆ 等級:No.1  コモン
板寸:3インチ×4フィート以上
クリア材:4インチ×2フィート or 3インチ×3フィート以上
歩留まり:66.66%(3分の2))以上がクリア必要(両面)

◆ 等級:No.2  コモン
板寸:3インチ×4フィート以上
クリア材:3インチ×2フィート以上
歩留まり:50%(2分の1)以上がクリア必要(両面)

(注)辺材と心材、スティッカーマーク、杢目などは欠点と見なされませんので、ご注意ください。
上記以外にも細かな規定がありますので、ご不明な点は弊社営業までお問合せください。

上記の表を基にFASを見れば、
最小サイズは6インチ×8フィート(約150mm×2430mm)の板で、
クリア材は4インチ×5フィート(約100mm×1520mm)又は
3インチ×7フィート(約76mm×2130mm)以上のクリア材が
1枚の板面当たり83%(6分の5)以上クリアが取れる等級となります。
本当にざっくりお話しすれば既定のサイズ以上で両面とも8割方クリアのグレードです。

3、まとめ

本記事では米材広葉樹に使われる材積の表示方法や、
グレーディング等級方法のきまりについて簡単にご説明しました。
なかなか普段使っている単位と違ったり品質基準と違う商材を扱うのは苦労しますよね。
なんと本場の米国広葉樹を買い付けに行くと、このように煩雑に見えるグレードを
協会基準をマスターしたグレーダーの方々が一目見ただけで仕分け選別されています。
その光景には非常に驚かされます。世界は広く木材の道も奥深いことを実感させられる風景です。

弊社、株式会社オムニツダでは、米材広葉樹に限らず、
ご要望があれば、世界中どんな木でも探して検品し輸入して参ります。
お困りの際はぜひお問い合わせください!

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